一般墓

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一般墓とは

一般墓とは、墓石を建立する伝統的なお墓のスタイルで、「家墓(いえばか)」「累代墓(るいだいぼ)」とも呼ばれます。先祖代々の遺骨を一つの墓所に納め、子孫が代々受け継いでいくことを前提とした、日本のお墓の中で最も歴史が長い形態です。江戸時代の檀家制度の確立とともに普及し、明治時代の戸籍制度で「家」を単位とした墓制が定着しました。現在でも全国のお墓の約半数を占めると推計されていますが、少子化と都市化の進行により、新規購入者は減少傾向にあります。

一般墓の構成と種類

一般墓の構成と種類は次のとおりです。①墓石本体:和型(縦長の石塔型、最も伝統的)、洋型(横長の現代的な形、近年増加)、デザイン墓石(個性的な形、宗教自由の霊園で人気)の3タイプ。②外柵:墓所の境界を示す石の囲い、土留めの役割。③カロート:墓石下の納骨室、複数の骨壺を収納できる設計が一般的。④墓誌:故人の戒名・俗名・没年月日を刻む石板、家族構成の記録。⑤花立・線香立:お参り用の付属品。⑥施工方式:石材店との直接契約か、霊園指定石材店経由か。⑦継承形態:本家筋が代々継ぐ「継承制」、夫婦のみで使用する「夫婦墓」、子どもの代まで限定する「期限付き家墓」など多様化。

一般墓の費用構造

一般墓の費用構造は次のとおりです。①永代使用料:墓地区画を取得する一時金、地域差大で20〜250万円。東京都心は高く、地方は安い傾向。②墓石代:本体の石材代、80〜200万円が中心レンジ。国産御影石は高額(150〜300万円)、中国産は手頃(60〜120万円)。③工事費:基礎工事・据付工事、10〜50万円。④彫刻費:戒名・没年月日の彫刻、3〜10万円。⑤年間管理費:5,000〜2万円、霊園・寺院により異なる。⑥トータル:地域・グレードにより150〜400万円が一般的。⑦付帯費用:お墓開眼供養(お布施3〜10万円)、納骨時のお布施(3〜5万円)。

一般墓を選ぶ際のポイント

一般墓を選ぶ際のポイントは次のとおりです。①後継者の有無:継承者なしで購入すると将来「無縁墓」化のリスク。②立地:自宅から1時間以内、車・公共交通でアクセスしやすい場所。③霊園の運営主体:公営(安価・倍率高)、民営(多様性高)、寺院(伝統的・檀家関係)から選択。④石材店:霊園指定店の場合、価格交渉余地は限定的。指定なしならば3社以上の見積比較を。⑤墓石の素材:国産(高品質・高価格)、中国産(標準)、インド産(最近多い)から選択、20年以上の耐久性を意識。⑥デザイン:和型・洋型・デザイン墓石の選択、子・孫の世代に違和感がないか。⑦将来の墓じまい可能性:継承者問題が顕在化した時の選択肢を確保。

一般墓を選ぶ方には「先祖代々の家族の絆を大切にしたい」「お墓があることで家族が集まる機会を持ちたい」という思いを持つ方が多いです。私自身も新聞記者時代に取材したご家族で、「お墓があるからお盆に必ず兄弟が集まる、それが何よりの楽しみ」とおっしゃる方が印象的でした。一方、私の知人で50代独身、後継者がいない男性が一般墓を建てたものの、5年後に「やはり子のいない自分が一般墓を建てたのは間違いだった」と墓じまいを決断したケースもあります。一般墓は「家」を単位とした制度です。継承する家族がいて初めて意味を持つ仕組み。後継者が確定していない方は、一旦は永代供養や納骨堂を選び、後で必要になれば一般墓に改葬する選択肢もあります。「先祖から続いてきたから」という理由だけで一般墓を選ぶのではなく、「自分の代でこの墓はどうなるか」を冷静に見据えてください。

— お墓さがし.jp 編集長 / 中村 千鶴

✍️ 執筆:中村 千鶴 / お墓さがし.jp 編集長|元新聞社生活文化部記者→ライフエンディング業界専門誌編集デスク

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